10月1日開催、作家・育種家である藤田雅矢さんをお迎えしてのトークイベント、「変わったのかな?植物たち」は、沢山の植物好きの方にお越しいただき、盛況のうちに終了いたしました。
講師の、藤田さんは、秋らしくキノコのシャツでご登場。
50年前の植物図鑑「小学館 学習図鑑シリーズ① 植物の図鑑」をテキストに、植物の今昔をお話しいただきました。最近の植物図鑑(コンパクト版)もお持ちいただき、同じ所や、違うところなどもご紹介いただきました。
野の花に始まり、野菜、果物、園芸用の花の品種の移り変わりなど。
PCに入れてきていただいた、最近の品種などの画像を時折挟みながら、植物の図鑑を辿りながら、お話は広範囲にわたりました。
図鑑の巻末の雑記の部分も、面白いことが沢山書いてあります。
以前は、プランターという概念がなく、植物を植える「木の箱」。植えつける用土には肥料分として「人糞」などと記載されていて、時代を感じます。
途中、休憩をはさみながら、あっという間の1時間半でした。
最後に、根津・古本&植物カフェ「弥生坂 緑の本棚」中央通路レンタルスペースにて、同日から開催の「ミニチュアもじゃハウス®展」のご案内を、イベントにも参加していただいた、京都・もじゃハウスプロダクツの干潟裕子さんにしていただき、大いに盛り上がりました。
ご参加いただいた方々の、交流もできて、植物の繋がりを感じられた1日でした。
講師の藤田雅矢さん、ご参加いただいた皆様、もじゃハウスプロダクツの干潟さん、告知にご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。
開催後記
半世紀は、私たち人間にとっては、人生の大半を占めるかなり長い時間と感じられますが、植物にとってはどうなのでしょうか。
50年前と、今の私たちの生活はとは、かなりの部分で違う様式になっていると思います。
インターネットも普及していないし、携帯電話もスマートフォンもありません。交通の便も変わっています。
古い植物図鑑を見て感じたのは、良く書き込まれているし、植物を近くで良く見ている印象を持ちました。わからない部分は、書き写しもあるとは思いますが、よく観察して書くという点では、写真中心の図鑑にも劣らない魅力があります。
ただ、やはり植物たちの移り変わりは、私たち人間の好みや、感覚の変化によってもたらされている部分はかなりあるように思います。植物たちも、そのことを解っているようにも感じますが・・。
この先、100年後、200年後の植物図鑑は、どうなっているのでしょうか。図鑑そのものがあるかわかりませんが、植物たちはそんなことはお構いなしに、したたかに生き抜いていることでしょう。